ただの記念日にしないために


 六十三年目の八月六日八時十五分。眠い目をこすりながら自宅で一人黙祷。目を閉じていると、朝のいろんな生活音が聞こえてくる。
 一分の黙祷後、九時出勤のため二度寝。いや、正確には三度寝。六十三年前に生きた人たちも、二度寝できる世界がほしかったはず。これから、六十三年後に生きる人たちが戦火におびえることなく、三度寝できますように。