少しまじめなお話_01

最近、TVや週刊紙、世間の喧騒などにふれるたびに、奇妙な結論にたどり着く。日本人は、崇拝(スーハイ)思考と改革(カイカク)思考を併せ持つ特殊な人種といえるということである。なんのこっちゃ? と思われるかも知れないから、これから徐々に解きほぐしていきたいと思う。
昨年の総選挙 小泉に始まり小泉に終わる。TVウケするサイドストーリーを垂れ流し、「刺客」「サプライズ」「既得権益の打破」といったセンセーショナルなワードを巧みに使う。「つまらないもの」であった政治を見事に「面白いもの」に変えてしまった。国民は、TV、政治、国会、といった規制の枠を飛び越えたところに共鳴(=共感)した。
そもそも、2001年まで首相だった森への不信感(自民党に対する不信感)を払拭するために、「自民党をぶっ壊す」と言って颯爽と現れたのが小泉である。「壊したいけれど壊せないモノ」「わかっちゃいるけどやめられない」存在であった自民党を、「ぶっ壊す」と国民の怒りを代弁するかのように言ってのけたのである。これを国民の8割が支持した。まさにカイカク思考がそうさせたのであるが……。