映画監督 市川崑

 「映画は所詮(しょせん)、光と影だと思います。光と影がドラマなのです。その光と影は、尽き果てることのない永遠のものだと思います」

 「犬神家の一族」「ビルマの竪琴」「黒い十人の女」「東京オリンピック」などで知られる映画監督の市川崑さんが十三日午前一時五十五分、肺炎のため亡くなった。享年九十二歳。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080214-00000072-sph-ent

 尽き果てることのない永遠の光と影を求めて突き進んだその映画人生。最愛の妻でありブレーンでもあった和田夏十さんを失ってからは低迷が続いたが、それでも日本映画の最後の砦、重鎮として、そして現役の映画作家として作品をつくり続けた。僕は直接の面識はないけれど、映画学校の編集講座でしばしばテキストにされていたことを想い出す。これで、九十歳を超えての現役映画監督は新藤兼人さんだけになります。

 合掌。