劇場版プロレスキャノンボール2014

金型工場の専務にして実業家、プロレスラーマッスル坂井選手を総監督、高木三四郎選手を製作総指揮に据えた、DDT完全プロデュース作品。オマージュされているのは、バート・レイノルズ成龍のそれではなく、AV監督カンパニー松尾の「テレクラ…」の方。DVD特典映像では前作「…2009」も観ることができる。
今をときめくボーイズたちが、古きよきスターたちのごとく車一台で「ロード」し、各地で「試合」する姿を観てるだけで微笑ましい。ハートウォーミングなプロレスドキュメンタリーに仕上がっている。リングの上では敵味方、善玉悪玉が存在するが、ここに登場するボーイズたちに悪い人はいないし、誰も損することがない作りも秀逸。観たあとに、「あの選手(団体)の試合観てみたい」と思ってしまう。「プ女子」と呼ばれる人たちに観てほしい作品でもある。
「ある光景」をみて驚嘆した菊地毅選手の「おれ、現実か夢かわからなくなっちゃったよ」は、ドキュメント史に残る名言!