ハケンバス


 この日は、国民平和大行進という「核兵器廃絶」を掲げてアピールするパレードの取材だった。その途中でのできごと。
 新木場、夢の島を離れ、永代通り。バス停やタクシー乗り場でもなんでもない、看板もない場所で何かを待つ人の列を発見。よく見ると中国系の若者たちだ。しばらくすると「ヤマト運輸」と書かれたバスが到着、その人たちがぞろぞろと乗り込む前に、以前このブログにも書いた「ハケンバス」だということを直感した。所謂「大型連休」の最終日、乗り込む彼ら彼女らの表情はかたく、もちろん(は言いたくないけれど)彼ら彼女らは平和行進を怪訝そうに見ていたのだ。「誰でも、どこでも、一歩でも」と掲げるならば、こういう人たちの表情をも明るくし、働く元気を与える行動でなければいけないのだとあらためて感じた。