平和行進・上野終結


 (僕が足を運んで行くのがというイミで)今年最後の平和行進取材。
 東京都内コース、後楽公園から上野不忍池まで約二キロメートル。通り沿いの商店から手を振る人もいたが大半は無反応。でも、原発の話をふるとノってきたりする。
 毎年新宿から上野まで歩いているという美術講師のAさん。中学生や高校生を相手にしていて、普段は平和のこと核兵器のこと話さない子でも原発事故については議論になるという。Aさんの「若者は話したいけど、きっかけが少ない。きっかけをまっているのよ」という言葉が印象的だった。

 真っ黒に日焼けした竹田昭彦さん(北海道−東京コース通し行進者)。
 昨年、八十歳になるまで通し行進する! と宣言して、今年で十一回目。まわった都道府県は四十五、全国制覇するまで歩きたいと大っきな声で笑う。
 今年は、東北を通ったときに特別な緊張感があったと言う。何をどんなトーンで話していいのか、毎日そのことを思っていた。震災の被害を目の当たりにしたり、福島では放射能汚染をおそれて参加しない人もいる話を聞いたり…。一方で、「いま追い風ですね」と核廃絶署名にサインした首長や、原水爆禁止世界大会に参加したいと話した首長もいて変化も感じたという。