沖縄に劣化ウラン弾 −「管理に万全期している」?

とんでもないニュースが飛び込んできた。以下、転載。

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安倍晋三官房長官は今日午前の記者会見で、沖縄県の米空軍嘉手納基地に約40万発の劣化ウラン弾が保管されていたことについて「劣化ウラン弾については、政府から米側に管理に万全を期すよう申し入れており、米側も厳重な基準のもとに安全な管理に万全を期していると承知している」と述べた。
また、安倍氏は「在日米軍保有している軍用車、戦車や艦船などの一部が劣化ウラン弾を使用する能力を有しているが、訓練では使用されていない」と話した。
毎日新聞2006年8月2日12:08】

沖縄・米空軍嘉手納基地:劣化ウラン弾40万発を保管
沖縄県の米空軍嘉手納基地に2001年当時、約40万発の劣化ウラン弾が保管されていたことが、米情報公開法に基づいて米空軍が公開した資料で分かった。湾岸戦争(1991年)で米空軍が使用した劣化ウラン弾の約半分に相当する量となる。同基地は2000年5月、劣化ウラン弾を弾薬庫に保管していることを明らかにしたが具体的な量が明らかになったのは初めて。
ハワイ州在住の米国人平和活動家、カイル・カジヒロさんが01年2月、米太平洋軍の劣化ウラン弾に関する全記録の公開を請求。米空軍は同年8月、「嘉手納基地と韓国の烏山(オサン)空軍基地から提供された記録」として公開した。
毎日新聞 2006年8月2日15:00】
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劣化ウラン弾とは、原子炉や核兵器に使用する天然ウランを濃縮した後に残る核廃棄物「劣化ウラン」を弾頭に備えた弾丸。鉄や鉛でできている普通の弾丸より貫通力に優れる。燃焼の際に放射能を帯びた微粉末が飛散することから大気や土壌などの汚染が懸念されている。また、微粉末を吸い込むと肺にとどまるため、白血病やがんなど健康被害との因果関係が疑われている。湾岸戦争当時に米軍が使用し、帰還兵の多くが白血病に悩まされている。また、多くのイラク人が劣化ウラン弾の被害にいまなお苦しんでいる。

8月の、この時期にこうしたとんでもないニュースがきているのに、「管理に万全を期している」とアメリカをかばう官房長官。唯一の被爆国の閣僚が発する言葉とは思えない!